人生初の海外!と言うことで、成田空港から始まり、私にとって全てが始めての体験の12日間だった。出発前には大きな期待と共に、英語でのコミュニケーションや現地での生活に対する不安が少なからずあったのだが、実際始まってみるとそんなことを考える余裕もないほど新しい体験が押し寄せて来るという感じで、目の前の関門を突破するのに必死だった。 |
この研修で私は始めて海外へ行った。言葉が通じるだろうか、うまくむやっていけるだろうかと成田空港ではとても不安だった。しかし、いざ現地に着くと、期待で胸が一杯になった。目の前には日本とは違う景色が広がっていた。 |
この旅を有意義なものにしようということがいくつかあった。経済的関心として、今回の世界的不況の震源地である、北米の人にどのくらい影響があるのかということ、また社会的関心として、多民族多文化というものがどのように共生しているのかということを感じたいと思った。個人的には自分の英語力がどれくらい通用するのかということを感じてみたいと思った。もちろん観光を楽しみにしていたのは言うまでもない。 |
朝早く目が覚めたのでナイアガラの滝を見に行った。ミストが滝から離れたところにも届いていた。昼に霧の乙女号に乗って、滝のかなり近くまで行った。水しぶきがすごく目も開けられないほどだった。カッパを着ていてもずぶ濡れになった。夜はライトアップされて幻想的に見えた。朝、昼、夜どの時間帯に行っても、ナイアガラの滝は格別だった。 |
夜は一番楽しみにしていたメジャーリーグの観戦をした。野球観戦も始めてだったので野球場の大きさや雰囲気に興奮した。この日はNYヤンキースが来ていた。日本のニュースでもよく取り上げられているがNYヤンキースでは日本人の松井秀樹選手がプレーしている。ニュースで見るような人がヒットを打つところを生で見ることができとても感動した。 |
パーティでは皆、私に親切にしてくれ、とても嬉しかった。英語で相手が話していることはなんとなく分るのだがそれに対し、気の効いた返しのできない自分が非常に悔しかった。英語に関しては反省すべき点が沢山あった。学校では英語は読まずに書いてばかりだったので、発音は無茶苦茶だったし、とっさに英語を組み立てて話すことに慣れていなかったので、過去形で言うべきところを現在形で言ってしまったり、前置詞か冠詞を抜いて話したりと文法的にも支離滅裂になることが多かった。もっともっと勉強しようと思った。そとて今度は英語が堪能になって訪れたいと思った。 |
「こんな経験もう一生することはないね。」カナダ滞在の最終日前日、私は一緒に研修に参加したメンバーの一人とそうつぶやきあっていた。日本では日々やらなければならないことに追われていた私が、こんな旅のあらましを想像できただろうか。カナダでの12日間は、私にこれからの自分の人生を積極的に切り開いて行こうとするエネルギーのようなものを与えてくれた。何でもやってみることに意味がある。今そう強く言えるのは、実際にカナダに行って、体験することで初めて見えてきたものが沢山あったからだ。 |
本当にいい人達に恵まれ、心の温まる交流ができた。このような出会いの積み重ねがあって、今の私があるのだと思う。そして、このような人とのつながりが私の人生を支えているのだと思う。この出会いに心から感謝している。広大なカナダの大地から沢山のパワーをもらった。2009年の夏は私の生涯を通じて、きっと特別な思い出に残ることだろう。そしてこの思い出を一生大切にしたい。 |